平安あかしあやかし陰陽師 怪鳥放たれしは京の都
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彼こそが、安倍晴明の歴史に隠れし師匠!
【彼こそが、安倍晴明の歴史に隠れし師匠!】
この平安の陰陽師たちが最も畏れる男・賀茂光栄(かものみつよし)。安倍晴明の師であり、架空の人物ともされしその正体は――女性とも見間違う年齢不詳の美青年だった。
幼なじみの歌人・藤原為頼(ふじわらのためより)が光栄の元を訪れると、光栄はたぐいまれな観察眼で訪問の目的を見破る。驚く為頼に光栄は微笑んだ。「このくらい見抜けねば、陰陽師は務まらぬさ」そして為頼から語られたのは、麗しき罠に誘われた青年貴族の話で……。
安倍晴明に鬼才と言わしめた陰陽師が、あやしき影と対峙する宮廷絵巻。これより開宴――!
- 【定価】682円(本体620円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】 文庫判
- 【ページ数】 288
- 【ISBN】 9784040729282
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もくじ
序
第一章 肝試し後始末
第二章 月夜の怪鳥
第三章 弘徽殿の怪
第四章 藤壺
かりそめの結び
登場人物紹介
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賀茂光栄(かものみつよし)
平安の陰陽師たちが最も畏れる存在であり、歴史に名を残さぬ活躍をした陰陽師。安倍晴明の師匠。
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藤原為頼(ふじわらのためより)
光栄の友人。藤原家の傍流に名を連ねる青年貴族で、歌人でもある。心やさしく、実直な性格。のちに生まれる紫式部は姪にあたる。
安倍晴明(あべのせいめい)
光栄の弟子。言わずと知れた陰陽師。
小狐(こぎつね)
光栄の式神。普段は可愛らしい子どもの姿だが、その正体は……。
安子(あんし)
天皇の妃。時の執政者・藤原師輔(ふじわらのもろすけ)の娘。