焔狼国の逆後宮 つがいの妃は空の玉座を守る

救国か、解呪か――不死の少女は、究極の選択を迫られる
不死の呪いを持つ少女・麗娥(れいが)は、十八の時に故郷を敵国に焼かれるが、死ぬこともできず何十年も生きながらえている。
唯一の心の拠り所は、呪いを解いてくれるという「運命のつがい」の存在だけだった。
100年の時を生きた頃、遂に「運命のつがい」である楷翔(かいしょう)と出会う。
これで呪いが解けると喜ぶ麗娥だったが、期待とうらはらに楷翔は彼女を捕らえて王宮へ連れて行く。
どうやらこの国では長年まともな王が立たず、荒廃の一途をたどっていたのだが、占星術師が「不死の呪いを持つ少女が次の帝を指名すれば混乱は収まる」と予言したらしい。
王宮に着いた麗娥は、三人の皇子候補の中から帝を選べと迫られる。
当初は呪いを解くために楷翔を求める麗娥だったが、やがて国の惨状や皇子たちの事情を知り、国を救うために皇子たちの中から帝を選ぶか、自らのために王宮を逃げだして庶民である楷翔を選ぶか揺れ始める。一方で楷翔も徐々に麗娥に惹かれ、彼女の呪いを解く方法を独自に探し始めて……。
運命に翻弄される二人が選び取る、最善の道とは――。
- 【定価】836円(本体760円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】 文庫判
- 【ページ数】 304
- 【ISBN】 9784040761138
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もくじ
序章 九十九年の悪夢
一章 皇帝のいない国
二章 蓬莱の呪い
三章 嫌う理由
四章 血に染まる
五章 夜を越えて
六章 百年の夢
七章 焔に抱かれ
終章 つがいの妃は空の玉座を守る
あとがき