受賞作品

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お待たせしました！
第5回富士見ノベル大賞の結果を発表します。
267件ものご応募、ありがとうございました。

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総評

数ある新人賞の中から第5回富士見ノベル大賞に267件ものご応募をいただきましたこと、深く感謝申し上げます。
一次選考から最終選考に至るまで、1本1本編集者が目を通し受賞作を決定しました。

ほとんどの作品が破綻なくまとまっており、また一次選考通過以上の作品については、富士見L文庫というレーベルやその読者を意識したアプローチがなされており、ワクワクしながら拝読いたしました。一方で、綺麗にまとまりすぎてしまっている印象もあり、これはすごい！と心を動かされるような魅力をもった作品にはなかなか出会えなかったように思います。

以下、特に一次選考～二次選考通過の作者様へ向けて、作品を磨く際の指針となるかもしれない点を三つお示しします。

まず、主人公はこのキャラクターしかいない！と思えるような人物造形になっているか、ぜひ今一度考えてみてください。
なぜそのキャラクターを主人公に据えるのか、その人物はいったい何を背負っているのか、またその人物は物語を通して何を得るのか――主人公を掘り下げることで、物語の厚みや深みが増すことと思います。
例えば、ストーリーを動かすことが主となってしまい、そこに対して主人公が傍観者になっているという悪例が散見されます。こうした描かれ方だと、読者の共感に結びつかず、惜しいなと感じてしまいます。

次に、説得力のあるストーリーラインになっているか、丁寧に確かめてください。
物語に推進力をもたせるには、一つ一つの具体的な事象を積み重ねていくことが必要です。もちろん人物の内面描写も欠かせませんが、モノローグばかりになってしまい、シーンの展開が読み取りにくいと、読者は何に期待して読み進めればよいのかがわからなくなってしまいます。
また、キャラクター設定と、彼らの言動や物語が向かっていく方向は、きちんとかみ合っていますか。例えばせっかく設定を作り込んでもらっても、場当たり的な言動や展開が続くと、読者はよりどころを失い、物語を楽しむこと自体が難しくなります。逆にうまくかみ合ったときには、いっそう力をもった作品となるはずです。

最後に、「ここをとがらせる！」という点を意識的に設定してみてほしいと思います。
王道ジャンルで勝負するのであれば、既存作品にはない光るアイディアを盛り込み、オリジナリティを作り上げてください。
マイナーな題材を取り上げるのであれば、それ自体がまず魅力になるでしょう。ただ、ひとりよがりな作品にならないよう、読者が読み進めるハードルを下げるための工夫を考える必要があります。
個性的なキャラクター、関係性の妙、綿密に伏線を張ったストーリー、あなたの知識を生かしたエピソード――ここだけは、といえるところを意識して作り出してみてください。

今回受賞した2作品は、荒削りながらも上記の三つの指針を的確に押さえ、読者の心を動かす力の宿った原稿となっていました。
第6回も、心を震わす渾身の一作をお待ちしております。

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二次選考通過作品

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一次選考通過作品

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受賞作品は来年度以降、順次刊行予定となります。

次回、第６回富士見ノベル大賞の受付を既に開始しております。

こちらより奮ってご応募ください。

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