面白ければ何でもアリなんです。京極夏彦
イラスト/山田章博 第2弾決定!!4月・5月連続刊行!!いにしえより連綿と受け継がれる「妖怪」文化を文芸エンターテインメントへと昇華させた百鬼夜行シリーズは、2015年秋、新たな広がりを見せた。
京極夏彦に魅了された作家が、京極夏彦の世界観や登場人物を生かしたままオリジナル作品を生み出したのである。
そして、それらの作品群はFounder:京極夏彦によって「薔薇十字叢書」と命名されたのだ。
背景は桟敷である映画館&劇場の建物であり、桟敷童の人形の座る劇場の観客席の椅子をイメージして掛け合せたものです。
鬼は天城夫人が自身を醜いと言った際に、牛女→鬼女と榎木津が表したシーンが有ったので、
鬼女=般若(本来は嫉妬や怒りから鬼になった女を指しますが)と掛けて、そのイメージを書き足しました。
戦後復興してきた辺りの劇場、まだその暗い爪痕も残る時代と昭和のレトロ具合が表現出来たらとの事で
そういった色具合や雰囲気のある装画にしてみました。
あだ名:京極堂 本業は古本屋、家業は神主、副業は憑き物落とし
宗教や習俗、口碑伝承の類の知識が豊富な能弁家。戦時中は宗教的洗脳実験に携わった過去を持つ。お茶を淹れるのが下手で白湯の親戚のような出がらしが常。座右の銘は「この世には、不思議なことなど何もないのだよ」
あだ名:関、猿(どちらも主に榎木津から) 小説家
編集者の兄の友人という伝で月刊誌『近代文藝』に寄稿するほか、カストリ雑誌にも投稿して糊口をしのいでいたが、ある夏に巻き込まれた雑司ヶ谷での事件を元にした「目眩」が評判を呼び、短編集『目眩』を上梓した。鬱病気質で対人恐怖症、赤面症、失語症に悩む。
探偵
学問、武道、芸術、喧嘩・色事すべてにおいて人並み外れて優秀で帝王のごとく君臨する美貌の変人。元華族で財閥の御曹司。戦争で左目の視力をほとんど失ったが他人の記憶が視える。その体質を生かし探偵事務所「薔薇十字探偵社」を開業。
麻布署刑事課捜査一係の巡査
小石川の石屋の息子で元華族の榎木津の幼馴染み。戦時中は職業軍人として従軍し、関口の部下だった。水商売の女性から人気がある。映画好きで、人気絶頂時に引退した女優・美波絹子のブロマイドを警察手帳に挟んでいる。
関口が偽名で寄稿するカストリ雑誌『月刊實録犯罪』の青年編集者
撮影もこなし、時には潜入取材もいとわない熱心さと、京極堂に感心される高い理解力を持つ。「うへえ」が口癖。軽薄で飄々とした性格で、方向音痴が玉に瑕。
中禅寺秋彦の妹
『奇譚月報』の編集者。利発で健康的。知的好奇心に対する飽くなき探求心は兄ゆずり。高等女学校を卒業すると自力で学費を貯め、独学で大学に入学するも「つまらない」といって退学。凛とした美少女で千鶴子と似ている。
中禅寺秋彦の妻。色白で目が大きな美人
“京極堂”とは千鶴子の生家が京都で営む和菓子屋の屋号。変わった来客が多いので、お茶を出すタイミングに苦労している。関口の妻雪絵と親交を結んでいる。
関口巽の妻
巽のことを「タツさん」と呼ぶ。痩せ形の美人だが、寂しげな容貌。巽の2歳年下だが、実際よりも年上に見える。
中禅寺家の飼い猫
「(化けると噂される)金華山で捕れた大陸産」(中禅寺秋彦談)とのことだが、化けるどころか寝てばかり。邪険にされている割には、中禅寺以外になつかない。欠伸をすると石榴みたいな顔になる。